背景イラストレーターのariです
今回は1点透視応用『分割・増殖をして均等に物体を描く方法』を解説しています。
この方法を学ぶことで、均等に配置された並木道や窓などを遠近感を持たせながら描けるようになります。
今回使用している機材とアプリはiPadとProcreateです。考え方を応用することでAdobe PhotoshopやCLIP STUDIO PAINTなどでも描くことができますので参考にしてみてください。
どのイラストアプリを使用すれば良いか悩んでいる方は、こちらをご参考ください。アプリのおすすめポイントについてまとめています。
→iPadのおすすめイラストアプリを特徴ごとに紹介!【Procreate │ CLIP STUDIO PAINT │ Adobe Fresco】
動画では作画をしながら詳しく解説をしています。しっかりチェックしたい方は、こちらからご覧ください。
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分割する方法
2つに分割する方法
遠近感のついていない四角を真ん中で分けたい時は中央で区切れば良いですが、遠近感がついている場合だと正確に分けることが難しくなります。
その場合は、対角線上に線を引くと中心を割り出すことができます。この方法だと、遠近感のある図形も簡単に中心を取ることができます。
『1点透視で描く部屋の描き方』の際にも使用しましたが、窓を描くときなどに使用することができます
また、2分割以上も行うことができます。
例えば全面ガラス張りのオフィスの背景イラストを描くときも、このように遠近感を保ちながら綺麗に4枚のガラスを描くことができます。この方法は主に建物で使用することが多いです。
まずは大きいものを描き、それを小さく分割していくと良いです。
3つに分割する方法
まずは2つに分割します。
次に片方だけ対角線を取ります。
その後最初に引いた線と、片方だけ対角線を取った線の交点をまっすぐ引くと、3つに分割することができます。
2分割同様、遠近感がある図形でも使用ができるので、ぜひ利用してみてください。
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増殖の方法
アイレベルを描き、増殖させたい物体を描きます。(今回は電柱を描いていきます)
アイレベルから物体の頂点と地面から結ぶ線を引きます。
1個目の物体の位置は自分で自由に決めます。この距離感を保ったまま増殖させていきます。
対角線を引き、このように真ん中のラインを取ります。
画像のように、1本目の頂点から真ん中を通り線を引きます。
そこからまっすぐ電柱描くと、距離感を保った電柱を描くことができました。
その後も同様に描いていくと、電柱を増やしていくことができます。
補助線を消してみると、このような形になります。
イラストに応用する
描画ガイドを設定する
左上のスパナマーク『アクション』→『キャンバス』→『描画ガイド』をONにし、『編集 描画ガイド』をタップします。
今回は1点透視なので、一番収束する場所に1つ消失点を打ちます。
地面を描く
まずは、木を生やしていく場所を描きます。
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均等に生える木を描く
分割をする場合はレイヤーを分ける方が安全かなと思います。
1本目の場所を決め、消失点に収束する線を引きます。
2本目の場所を決め、補助線を引きます。
その後は、上の増殖の方法と同じように増やしていきます。
補助線を参考にしながら木を描いていきます。
並木道を描くことができました!
奥の物体は細めであまり描き込まないで描くと、遠近感のあるイラストにすることができます。
対岸にある木を増殖する
今回は1点透視を使用しているので、対岸にある木を増やす場合はこのようにまっすぐ直線に引くことで、同じ距離で増やすことができます。
木の頂点・真ん中も取り、対岸の木も描いていきます。
こちら側は圧縮されているので、見えている部分だけ単純化して描いて良いかと思います。
並木道の完成!
その他、奥側も少し足したら並木道の背景イラストの完成になります!
この方法は、同じ距離感で置いてある電柱や街路樹、街灯などを描くのに向いている方法になりますので、ぜひ応用して使用してみてください。
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詳細な解説動画
動画では作画をしながら詳しく解説をしています。しっかりチェックしたい方は、こちらからご覧ください。
まとめ
今回は1点透視応用『分割・増殖をして均等に物体を描く方法』でした。
分割と増殖をうまく使うことで街並みにある、街路樹、電灯を簡単に描くことができます。
また窓のようなキッチリとした感覚で並んでいる場所にも応用ができますのでぜひお試しください。
また、普段の記事・動画では無料で背景イラストの描き方について紹介していますが、より『背景イラストが上手くなりたい方』向けに、詳細に技術を紹介している有料のコンテンツもあります。
1点透視などパースやイラストの描き方について、字幕付き動画と文章で読める解説付きPDFで学ぶことができます。
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最後までご覧くださりありがとうございました。
それでは、また次回の講座でお会いしましょう!