部屋のリアリティを向上させるカーテンの描き方【背景イラスト講座】

背景イラストレーターのariです

今回は、「カーテンの描き方」を紹介します!

部屋の絵を描く際、カーテンというパーツは意外と重要で、見過ごすことができません。この記事を最後まで読み、カーテンが描けるようになることを目指しましょう。

今回使用している機材とアプリはiPadProcreateです。Adobe PhotoshopCLIP STUDIO PAINTなどでも同じようなツールはありますので、ぜひ使用してみてください。

どのイラストアプリを使用すれば良いか悩んでいる方は、こちらをご参考ください。アプリのおすすめポイントについてまとめています。

iPadのおすすめイラストアプリを特徴ごとに紹介!【Procreate │ CLIP STUDIO PAINT │ Adobe Fresco】

動画では作画をしながら詳しく解説をしています。しっかりチェックしたい方は、こちらからご覧ください。

記事の信頼性

私は、15年以上背景専門イラストレーターとしてゲーム、アニメ、映画等、様々なイラストを手掛けており、専門学校講師として指導も行っています。

YouTubeチャンネルでは土曜日に毎週「背景イラストの描き方」「お絵かきアプリの紹介」など動画投稿行っています。背景イラストをもっと上手くなりたい!という方はぜひご覧ください。

背景イラストレーターAri『背景イラストの描き方』YouTubeチャンネル

それでは紹介していきます!

背景イラストに欠かせない「カーテン」

実は、部屋のイラストや背景のイラストを描く場合に特に重要で、カーテンは描く機会が多いものです。窓を描くとき、何も掛けていない窓だと違和感が出てしまいます。

そんな時、カーテンを描くことで自然な描写が可能になります。また、時間帯の変化を表現するために夜を描く場合でも、カーテンを閉じることで情景をよりリアルに表現することができます。

しかし、意外とカーテンは、何も考えずに描くとちょっと嘘臭くなってしまいます。そのため、今回は「カーテンはどういう風に描くのか」を丁寧に解説していきます。

カーテンの描き方:塗り方と構造をマスターしよう

カーテン塗りの基本:柔らかさと硬さを意識する

カーテンの塗り方では、柔らかい部分と硬い部分を意識してあげることが重要です。塗りやすさを向上させるために、この区別を覚えておくとよいでしょう。

カーテンの質感をよりリアルに表現するために、グラデーションを意識して柔らかく描いていきましょう。明るい部分と暗い部分の間に、グラデーションを掛けていきます。

カーテンの境目部分は、少し硬めのブラシで描くと、きれいに筋が入り、カーテンの厚みを表現できます。柔らかい部分と硬い部分をしっかり描き分けてみてください。

カーテンの基本構造を理解する

カーテンの描き方は、その素材・形・デザインによって変わってきますが、基本的に一般的なカーテンは下記のような特徴が多いです。まずはこれらを描いてみるとよいでしょう。

カーテンを描く際、ただ線を走らせるだけで終わらせてしまう人もいるかもしれません。しかし、カーテンの上部は描き方が厄介です。下部はみんな蛇腹に描くと思いますが、上部は本当に意識しないと適当になりがちです。そこで、この上部の構造をしっかり理解しましょう。

カーテンはレールにフックで掛けて開け閉めします。このフックは太めの折りがある部分に入るようになっており、その下に三角形が続いていくという特殊な形をしています。この構造を理解しておかないと、ただ布が羅列するだけの形になってしまいます。この構造を理解しておくことは結構重要なので、覚えておくとよいでしょう。

また、一度実際のカーテンを外してみて、その構造を確認してみてください。外したら、「あ、こうなってたんだ」と分かりやすいはずです。この構造を理解したら、次は作画に入っていきましょう。

作画への取り組み方

構造のアタリをとる

構造が理解できたらアタリをとっていきます。今回は短めに省略してカーテンを描いています。

カーテンの頭の部分は、特徴的な形状をしています。ここにはフックが入っており、フックとフックの間に布が挟まれています。この部分は、カーテンを開閉する際に折りたたまれます。

カーテンの作画においては、まずは三角形の部分を描きます。次に、フックがある部分を太めに描いて上に三角形を描き、下の部分は蛇腹のように描きます。この描き方を覚えれば、カーテンの基本的な構造は問題なく描けるでしょう。

硬めのカーテンは画像のような形になりますが、柔らかいカーテンは形が自由に変わりやすいので、質感も考えながら描いていきましょう。

ベタ塗りで全体に色を乗せる

作画の基本ステップはほぼ完成しています。ここまで描ければ、後は細部を描き込むだけです。その後は、ベタ塗りで全体に色を塗ってみましょう。

色を塗る際には、光の当たり方を考慮してみてください。どちらから光が当たっているのかを見極め、その方向に応じて色を塗っていきます。

ボケたブラシで影と光を描き込む

ベタ塗りが終わったら、ぼけたブラシを使って影を描きましょう。影の部分は乗算を使い、ボケたブラシで軽く塗ります。このように描くことで、より立体感が出ます。

その後、下のラインを描いたり、必要に応じてラインを消したりします。特に、端の部分はしっかりと描くと、より良い結果が得られます。この部分を綺麗に仕上げてみてください。

カーテンは布とは異なり、その特性としては特殊な影の表現は少ないです。しかし、カーテンが物にぶつかり変形している場合などは、その影響を描き入れることでよりリアリティが出ます。

特殊な例について

ちょっと特殊な例として、開けたカーテンの描き方について解説します。開けたカーテンも非常に面白い題材で、新たな表現の幅を広げてくれます。まず、その特徴として真ん中の部分が「タッセル」と呼ばれるもので絞られている点が挙げられます。

タッセルによって絞られた部分から、カーテンは滑らかに下に落ちる形になります。その際、先程のカーテンの描き方と同じく、上部は三角形になることが多いです。光が当たる方向を考慮に入れながら、明るさと影を描き分けることで、よりリアルな開けたカーテンの描写が可能になります。

タッセルやカーテンのデザインは、描くシーンに合わせて様々に変えることができます。ゴージャスな部屋を描く場合などは、タッセルやカーテンもそれに合わせて豪華なデザインにすると、全体の雰囲気が一層引き立つことでしょう。

このような細部へのこだわりは、作画において非常に重要となります。タッセルやカーテンのデザインを工夫することで、描く空間の印象が大きく変わるでしょう。

詳細な解説動画

動画では作画をしながら詳しく解説をしています。しっかりチェックしたい方は、こちらからご覧ください。

まとめ

今回の記事では、「カーテンの描き方」を簡単にご紹介しました。いかがだったでしょうか。カーテンを描く際には、柔らかい部分と硬い部分を意識して描くことが大切です。そして何よりも、カーテンの構造を理解することが重要となります。

カーテンは、背景の部屋において重要な存在感を持っています。特に、部屋を描く場面では、避けて通れないレベルのアイテムとなっています。そのため、カーテンを上手に描けるようになると、作画の幅が広がります。

今回の記事が皆さんの描く背景イラストの参考になれば幸いです。

また、普段の記事・動画では無料で背景イラストの描き方について紹介していますが、より『背景イラストが上手くなりたい方』向けに、詳細に技術を紹介している有料のコンテンツもあります。

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最後までご覧くださりありがとうございました。

それでは、また次回の記事・動画でお会いしましょう!

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