今回は、「簡単な夏の雲の描き方」を紹介していきたいと思います。これから夏を迎える時期ですね。そんな時こそ、爽やかな夏の雲のイラストを描いて気分をスッキリさせましょう。
記事の信頼性
私は、15年以上背景専門イラストレーターとしてゲーム、アニメ、映画等、様々なイラストを手掛けており、専門学校講師として指導も行っています。
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雲の描き方のポイント
雲の描き方自体は以前も取り上げていますが、今回はもうすぐ夏が来るということで、夏に限定した描き方を紹介したいと思います。
雲と季節感
雲というのは意外と季節感を表現できるものの一つです。特に有名なものとしては、夏の代表的な雲「入道雲」があります。もくもくとした大きな雲を見ると、「あぁ夏だな」と感じるのが入道雲ではないでしょうか。
また、秋には「うろこ雲」のような、何か丸い雲がぽつぽつと並んでいるような感じの雲が特徴的です。このように、雲でも夏や秋、あるいは冬のように重い感じの雲など、季節感を表現することが可能です。
雲に影をつける
次に大切なポイントは、「雲にも影がつく」ことです。この影を描くことが、今回のイラスト制作での重要なポイントとなります。
通常、雲といえば白くふわふわとしたイメージがあります。しかし、雲は単に白いだけではなく、その形状をよりリアルに表現するためには、影を描くことが重要です。
さらに、影と言うと暗い、重たいイメージがありますが、夏の雲の場合は黒や重い色ではなく、青系の色を使うことをおすすめします。なぜなら、青い色は夏の雲が映える色であり、雲をより一層美しく見せるための効果的な色彩だからです。
簡単な夏の雲の描き方:手順の紹介
今回は、季節感を表現する雲と、雲にも影ができるという2つの観点を意識しながら、入道雲の描き方をご紹介します。
簡単に流れを紹介すると、入道雲を描く上でまず行うのは雲の形を大まかに描くことです。その後に影の形を描き、最後に指先ツールを使って色の際の部分を整えます。これにより、美しい雲の描き方が完成します。
入道雲を描くステップ1:空の色をつける
まず、描き始める前に大切なのは、空の色を付けてあげることです。最初はベタ塗りでも全然問題ありませんが、グラデーションを付けてあげるとより雲が浮かんでいるように見えます。
入道雲を描くステップ2:雲の形を描く
次に、雲の形を描いてあげます。雲の形は、様々な雲の写真を見て学ぶと良いでしょう。外に出てスマホで雲の写真を撮ったり、かっこいいと思った雲の形を覚えておくことで、自然な雲の形を描くことができます。
入道雲を描くステップ3:影の形を描く
雲の形が完成したら次に行うのが、影の形を描くことです。普通のブラシで描いていき、光が当たっている方向に対して反対側に影を作っていきます。もし可能であれば、空に浮かんでいる雲を見てその形状を研究してみてください。
入道雲を描くステップ4:指先ツールで整える
次に、指先ツールを使って雲の形を整えていきます。この作業により、雲がより自然な形になります。雲のベタ塗りから繊細な雲の形に変わる過程を楽しむことができます。
ブラシの選び方も重要です。整えるときは、「エアーブラシ→ソフトブラシ」など、少し硬めのブラシや、ややソフトなブレンドを使うと、いい感じになるでしょう。また、ペイントの平ブラシも全く問題ありません。
ブラシを使って雲の縁を軽くなぞるだけでも、ぼやけた感じになります。このぼやけた感じは、風によって少し形が崩れた雲を描くのに適しています。
ただし、すべての雲が同じようにぼやけてしまうと面白みに欠けます。ですから、中に入れてみる、一部を硬いままにしておくなど、ランダム性を出してあげましょう。少し遊び心を持って、粘土をこねているような楽しさを感じながら描いてみてください。
入道雲を描くステップ5:影を調整する
次に、「影」を描いていきましょう。さきほど描いた影部分は、指先ツールを使って整えていきます。特に、影の部分では、下の方にモクモクさせるのではなく、上の方をモクモクとさせるようにします。
雲の形を整える際には、下から上に向かってブラシを動かすと良いです。この手法を使えば、雲が影の上に乗っているような表現が可能となります。一方で、上から下にモクモクとさせる方法もありますが、その場合は形が使いづらくなることもあるため、注意が必要です。
描いた影は透明度を40%ぐらいに設定していると、自然な薄さになります。
これで雲の描き方は一通り完成です。特に、影の部分を伸ばすのは少し難しいかもしれませんが、何度も試せば慣れてきます。もし、訳分からなくなってしまった時は、一度最初に戻してみましょう。それが上手くいくこともあります。
よりリアルな雲の描き方
よりリアルな雲を描きたい場合は、影の追加や影のカラーの変更が有効です。具体的には、影をもう一つ追加することで、より複雑な形の雲を描くことが可能になります。
追加した影もベタで描き、指先ツールで伸ばすと、自然な雲の形になります。透明度は同じように落としておきましょう。
さらに、影のカラーを追加することで、雲にリアル感を出すことができます。ベタ塗りの部分は、少し抑揚がないため、影部分に色を加えることで、雲の立体感が増します。具体的には、ベタ塗りの部分の色を少し濃い目の色で上から透明度をかけて描いてみたり、青色を少し足してみたりします。
詳細な解説動画
雲の描き方のまとめ
今回は「簡単な夏の雲の描き方」をご紹介しました。ベタ塗りで形を描き、指先ツールで整える、そして影の追加やカラーの追加を試す。これらの手法を組み合わせて、自分だけの雲を描いてみてください!
指先ツールについては、以前の動画でも詳しく紹介しています。必要に応じてそちらの動画もご覧いただき、より詳しく指先ツールの使い方を学んでみてください。
→【イラストツール紹介】指先ツールを上手く使用してイラスト制作の幅を広げよう!
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